耐熱クラス

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耐熱クラス

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変圧器や電動機に代表される電気機器は、絶縁の耐久性を温度要素で規定している。温度異常に曝された電気機器は著しい絶縁劣化を引き起こすことから、絶縁性能を「耐熱クラス」として規定し、温度上昇が規定値を超過しないよう管理しなければならない。

絶縁材料の耐熱特性によって階級が定められており、許容最高温度により「A種」から「250」までに分類される。変圧器の絶縁材料は絶縁油のほか、クラフト紙やガラス繊維、シリコン樹脂など多種多様な材料が用いられ、それぞれの絶縁材料に応じた許容最高温度が定められる。

電気機器の耐熱クラスはメーカーの設計内容に応じて決められる。耐熱クラスは高いほど高信頼性であるが、周囲温度や温度上昇の予測が比較的低いのに関わらず、耐熱クラスすをの高い材料を多用するのはコストアップの原因となる。

以下、JISに定められた耐熱クラスの記号と温度を列記する。

  • Y種:90℃
  • A種:105℃
  • E種:120℃
  • B種:130℃
  • F種:155℃
  • H種:180℃
  • 200:200℃
  • 220:220℃
  • 250:250℃

変圧器の耐熱クラス

油入変圧器は絶縁材料として絶縁油が用いられる。油入変圧器の耐熱クラスは「A」の105℃として設計されるため、絶縁材料のどの部分であっても105℃を超過してはならない。105℃以上の温度で運用すると寿命を大きく縮める。

モールド変圧器はメーカーの製品によって違い、耐熱クラスは「B」「F」「H」が適用される。「H種乾式変圧器」と呼ばれる変圧器があるが、これは省スペース変圧器として普及しており小型変圧器として採用される。

特別高圧の大型変圧器も採用されていたが、モールド変圧器の普及によって採用実績は多くない。

耐熱クラスの考え方は「絶縁材料のすべての箇所において、耐熱クラスの数値を超過しない」という思想で設計されているが、変圧器利用者の使用方法に起因した過負荷や短絡事故によっては、耐熱クラスを大きく超過する可能性がある。

耐熱クラスの許容温度を超過する使用方法は、本来の寿命を大きく縮める原因となるので、厳しく制限しなければならない。

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