変圧器選定の基礎知識

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変圧器とは

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交流電源の電圧を上昇させたり、降下させたりするための装置を変圧器と呼ぶ。

電力会社の発電所から供給される電力は、損失を少なくするため、超高圧にまで電圧が高められている。この電圧は66,000Vなど非常に高く、そのままでは一般家庭で使うことはできない。いくつかの変電所に設置された変圧器を経由し、少しずつ電圧を下げ、都市部では「6,600V」まで電圧を落とす。

6,600Vまで落としても、まだ使用に適した電圧ではない。高圧のまま使用する電気機器は、業務用の大型電動機やヒーターに限られ、一部の大規模施設を除いてほとんどない。家電製品や各種電気機器の電圧に適した、低圧にまで変圧しなければならない。

油入変圧器の外観

変圧器の仕組み

変圧器は、ケイ素鋼またはアモルファスの鉄心と巻線で構成されており、交流電力を受け電磁誘導作用によって電圧を変えている。鉄心に二つの巻線を巻き、一方の巻線に交流電圧を印加すると、鉄心内部に交番磁界が発生し、電磁誘導により他方の巻線に交番電圧を発生させる。

変圧器は一つの回路から交流電圧を受け、変成した電圧を他の回路に供給するが、変圧器を使用して周波数を変えることはできない。

変圧器の構造

変圧器の材質はケイ素鋼によるものが一般的であり、建築物の電気設備用として使用するほとんどの変圧器がケイ素鋼である。ケイ素の含有率が4%程度、厚さ0.35mmのケイ素板を積み重ねた、積層鉄心が使用されている。

稀に、省エネルギーに配慮することを要求された場合に、アモルファス変圧器を採用するが、価格が高いためあまり採用されていない。

変圧器は、磁気回路を構成する鉄心と、電気回路を構成する巻線で構成されている。電力用に使用される変圧器は、巻線を冷却のために絶縁油で満たした油入変圧器が広く普及している。防災の観点から、不燃化するため油を使用しない変圧器も使用されており、乾式変圧器またはモールド変圧器と呼ばれ、病院やオフィスビルなどで普及している。

変圧器の一次巻線に加えられた電力は、損失によって熱に変化する。熱は変圧器の劣化につながるため、外部に拡散させなければならず、冷却装置が設けられている。

油入変圧器の場合、絶縁油を自然対流させて冷却する方式と、強制循環させて冷却する方式がある。モールド変圧器の場合、油を使用する代わりに、シリコンワニスを塗布したガラス巻線などを用い、温度上昇の限界を高くとれるようにしているため、冷却装置を持っていない。

変圧器を構成する巻線と鉄心の配置により、内鉄形と外鉄形に分類される。内鉄形は鉄心の周りに低圧巻線を配置し、その周りに高圧巻線を配置する同心円配置となる。鉄心より巻線が多くなり、銅機械となる。

外鉄形は巻線の周りに鉄心を配置しており、鉄心の周りに低圧巻線・高圧巻線を交互に配置している。巻線より鉄心が多くなるため、鉄機械となる。

変圧器の周波数違いによる使用可否

変圧器は東日本と西日本の周波数の違いに使い分けが必要である。変圧器の特性上、東日本用の50Hz対応変圧器は60Hzの西日本で使用できるが、逆は使用不可能である。

50Hz用の変圧器を60Hz地域で使用した場合、励磁電流や無負荷損失が減少して効率が良くなるが、短絡インピーダンスの増加や、電圧変動率の増加という変化を起こす。

変圧器の専門技術と各種知識

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